お役立ち情報
香りも漢方薬の効果の一つ
香りの情報は他の感覚器官と違い本能や感情や記憶を司っている脳の中枢に直接届きます。
緊張による頭痛やイライラ、胃もたれなどの症状が気の流れを良くする香りを嗅ぐことで和らぐことがあります。
生薬を煮出して作る煎じ薬の場合、生薬の香りをしっかりと感じることができます。
そのため顆粒などのエキス剤で飲むよりも香りによる相乗効果が期待できます。
インスタントコーヒーと豆を挽いて淹れるコーヒーの違いを思い浮かべて頂くと分かりやすいと思います。
漢方薬には「薄荷(はっか)」や「紫蘇(しそ)」、お香やスパイスのように身近なものもたくさんあります。
嗅覚は思考を経由せずに記憶を呼び起こし感情を生み出します。
香りによって安心感をもたらす記憶を呼び起こすことができれば、感情が波立つ時に落ち着きを取り戻すかもしれません。感情の安定によって睡眠の質を上げることにもつながります。パソコンやスマホなどにより目や神経を酷使している現代の私たちにとって、脳を健やかに保つことは全身のためにも必要なことです。
余談ですが、
「芳気方(ほうきほう)」という漢方処方があります。
これは
「本当の美人は、見た目の美しさだけではなく教養とともに全身から良い香りを
発散しなくてはならない」
との考えから作られたもので、一ヶ月もたつと口の中が香るだけでなく、抱いた子供に香りが移るほどの効き目だそうです。
(参考:漢方薬のきぐすり.com)