寒邪について
冬が深まると東洋堂では冷えや風邪(かぜ)の相談が増えてきます。
「冷えは万病の元」などと言います。
最近では夏場の冷房による冷えの相談も多いですが、やはり冷えの本番は冬です。
寒さの邪気である寒邪
東洋医学では寒さの邪気を寒邪(かんじゃ)といいます。
寒邪に体がおかされると冷えと気血の滞りを生むため。
- 悪寒の強い風邪
- 関節の痛み
- 下痢、腹痛
のような症状が出ます。
風邪(ふうじゃ)と合わさり風寒邪となると人の背後から侵入してきます。
この時に侵入してくるのが風門(ふうもん)と言われる肩甲骨辺りにあるツボです。
風邪(かぜ)の引き始めはこのあたりがゾクゾクしたり、強張ったりするのはそのためです。
風邪(かぜ)が気になる人はカイロを貼ったり背中~首筋を冷やさないことが大事です。
他にも三首(首、足首、手首)は冷えと関りが深い場所とされます。
厚手の靴下や手袋などを使って寒邪が侵入してこないようにブロックしましょう。
冷たい食べ物に注意
昔と比べて衣服や居住空間が快適になっており外からやってくる寒邪の影響は少なくなっています。
でも、現代の日本人は冷たいビール、生魚、生野菜など冬でも冷たい飲食物を好みます。
中国の人は日本人がレストランで食事前に氷の入った水を飲んでいることに驚くそうです。
内臓が冷えれば機能は低下して気血のめぐりが悪くなり末端の冷えなどにもつながります。
冷えを感じる人は外からの冷えと同時に飲食物にも注意してみましょう。
適度に運動もしよう!
寒邪は冷えと滞りを生む邪気です。
反するのが温めとめぐらせることです。
これには適度な運動が大事です。
冬は寒くて動くのがおっくうですが筋肉は体を温める作用があります。
お家で出来る筋トレなど簡単な運動は寒邪に対しても有効です。